第3回は「骨付きお魚のいただき方」について。

和食の基本をお伝えした第1回から徐々にステップアップし、3回目は骨付きお魚のいただき方を集中的に特訓しました。
実は…第3回でありながら、全5回の中でも最も難易度が高い講座です。

お魚を頂く時に必須となるのがお懐紙です。
今回は参加者全員が自らお懐紙をしっかり用意され、やる気満々! という感じスタートしました。

 

お魚を美しくいただくステップは10ありますが、実際に文字や言葉で教えられただけでは分からないもの…

ステップ①
上側の身の頭の方から尾の方に向けて、真ん中に箸で切れ目を入れる。
※この時に頭を手で押さえても良い。懐紙を使うとより◎
ステップ②
上の身を頭側から尾の方に向けて、一口大に取って頂く
ステップ③
上側の下の身にある胸びれを取り除き皿の右上奥におく
ステップ④
上側の下の身を頭側から尾の方に向けて、一口大にとって頂く
※この時に食べられそうにない小骨は外して皿の右上奥におく
ステップ⑤
頭を手で押さえて、箸を中骨の中に入れ、頭と中骨を尾まで丁寧にはずし、皿の奥(上側)におく
※レモンが添えられていたら、ここで更にレモン汁をかけると中骨が外れやすくなる
※この時に懐紙を使うとより◎
ステップ⑥
背びれを取り除き、既に除いた骨と一緒にまとめておく
ステップ⑦
ステップ②と同様に、上の身を頭側から尾の方に向けて一口大にとって頂く
ステップ⑧
ステップ④と同様に、下の身を頭側から尾の方に向けて一口大にとって頂く
※この時に食べられそうにない小骨は外して皿の右上奥におく
ステップ⑨
(特に煮魚の場合)一通り身を食べ終えたら、頭の部分の身(頬肉、頭骸骨の肉)も頂く。
ステップ⑩
全て頂き終わったら…残った骨やワタは皿の右上奥にまとめておく。
その時に上から懐紙で覆い隠すと見栄えも良くなります。

これをお魚の模型を使って説明することで、頂く前のイメージをしっかりと頭の中に入れ、その後実践に挑みました。

煮魚は身が柔らかいのでとても頂きやすいですが、めばるは特に骨が多いため、骨の処理に困ることの多いお魚です。
骨を事前に上手く身から外すことが出来ずに口に運んでしまった時は、懐紙で口元を隠しながらお箸を使って骨を出すと上品です。

ちょっとした動作一つで、ワンランクアップした丁寧さ、礼儀正しさ、スマートさを持つ洗練された人になりますね。

今回もポンポン質問が飛んできましたが、骨付きお魚2尾に「うわぁ~、最高難度…」「小骨が上手く取れなくて何本も食べてしまいました…」と参加者の皆さんはドッと疲れ果てた会でした。

第4回は6月4日(月)で、お座敷の作法をお伝えする予定です。

参加者の皆さんと。

 

*お店について↓

<ひのや>
住所  東京都目黒区平町1-25-14
HP   http://hinoya.tokyo.jp/
東急東横線・都立大学駅から徒歩1分のところにある創業三十余年の日本料理「ひのや」では、四季折々の旬の素材を活かした料理の他、愛媛の郷土料理「宝楽焼き」や「鯛茶漬け」を楽しむことが出来ます。
格式のある佇まいに一歩踏み込むと、素敵な和の作りにとても落ち着きを感じ、ゆっくりと時間を過ごしたくなるお店です。